Secret Prince

先生に声をかけたと言ったが、見た目は、百歩譲っても先生には見えない感じだった。
金の短髪に、耳には2つほど、ピアスが輝いていた。
しかも、スーツは着崩しているわ、その手にはライターと煙草。
どうやら、ヘビースモーカーらしい。
灰皿には、既にかなりの数の吸い殻が捨ててあった。







……この学園、どういう基準で教師を選んでいるんだ?
俺は、心底、疑問に思った。
だからといって、理事長に直訴するつもりはない。
俺は、平凡に、かつ、確実に任務を遂行できれば良いだけなんだから。



















「……あぁ、はい、そうですが。」



わざとらしく、緊張してる風を装う。
実際は、そうでもなかったんだがな。
そりゃ、真面目すぎる先生よりは、逆に緊張したけどな。
こういうのに限って、どんな狼を隠しているか、……まぁ、昨日ので慣れたけど。


























「……ふ、まぁ良い。
 俺が、お前のクラスの担任の、春日だ。
 今日からよろしくな。」


そう言って、金髪にピアスのホスト、……いや、春日先生は、手を差し出してきた。
握手は、求められたら応じるのがマナー。
それは、俺の生きている世界だって例外じゃない。
緊張してる風を装うべく、俺は、恐る恐る、その手を握った。
もしかしたら、猫被りが気付かれたのか、なんて頭の片隅で思いつつ。