Secret Prince

「お姫様って、その、……悠里の事ですか?」


思わず、俺は、雨宮先輩に尋ねていた。
今、ここにいないのは、悠里だけ。
消去法から考えて、はっきり言ってしまえば、そうとしか思えなかったが、
……何ていうか、第3寮の伝統みたいなものなのか?





















「ん?
 あぁ、……悠里はな、誰かが起こさない限り、絶対に、何があっても、
 一度眠り出したら目覚めないっていうので有名なんだよ。
 ある意味、第3寮の名物といっても、過言ではないかもしれない。」



「それで、いつも、雨宮が起こしに行ってんだよ。
 まぁ、運動部の朝練みたいな感じで、この寮の日課みたいな
 もんだ。」



「本当、どんな方法でやってるのか見てみたいよ、……何せ、階段上がってから、
 悠里を連れて降りてくるまでに、3分とかからないから凄いよねぇ。」



「毎朝あんな感じだと、正直、悠里が気の毒に思えてくるけど、
 ……ま、起きないから仕方ない、よね。」



「本当、悠里先輩は、第3寮の姫みたいな存在だからな。
 俺は、スポーツ一筋だから興味はないけど、……それにしても、
 会長様は、どうやって起こしてんだろうなぁ。」















思う所は様々だが、上から、当の雨宮先輩、郁斗先輩、雅先輩、夏川先輩、凪。
まぁ、あんな可愛い顔してるからな、……おまけに、無自覚天然っていうオプションまで付いてくるし、な。