「はぁ、……ここか……。」


俺は、盛大な溜息と共に、ポツリと呟いた。
理由は、今、俺の眼前に見える建物だ。



















目の前にそびえ立つのは、私立菩提樹学園。
校門からして仰々しい事この上ない、……何せ、そびえ立ってる感が全開だし。
何とか、3つあるらしい寮の1つ目が視認できるくらいだ。
2つ目と3つ目は、小さくて、……じゃなくて、校門から寮までの距離が遠すぎて、
とてもじゃないけど見えない。
……ともかく、ここは、全寮制の男子校で、今日から、俺の新たな隠居場所になる。


































それにしても、……どうするべきなんだ、これ。
俺に、一体どうしろと?
何のフラグなんだ、……まさか、新手のドッキリなのか?
城壁のような校門を眺めながら、俺は、再び深い溜息をついた。