渇望男の潤いペット2

お互い好きなのに、求め合うことが出来ない…

満たされることも、満たすことも


でも、それでも…

「キス、してもいいの?」

「え!?」

椿はまた少し赤くなりながら俺を見つめた

「あ、はい。妊娠しなければ…」

「じゃあ、キス、してもいい?いつも、そばにいてもいい?」

安心したように椿はやっといつものように無邪気な笑顔を作った



触れられればそれでいい…

一緒にいられれば、それで


俺はゆっくり彼女の頬を撫でて、唇に触れた













「全、これから成田へ向かう。医者を準備しておけ!」



次の日の朝、父さんは家の電話にそんな留守電を入れてきた

…なんなんだ?医者ってことは…

椿?

この前日本を発つ前に、散々椿の血を飲んでいったのになんなんだ?


不思議に思いながら、次に何件も入っている留守電をため息混じりで聞いた

…弥生

きちんと話をしないと…