会長室に入ってすぐソファに座って頭を抱えた

今も携帯は鳴り続けている

でも…出たくない!

自分の中で何かが変わっている

大きく変化して、俺の心すらついていかない

携帯をポケットから取り出して静かに電源を落とした

もうずれてしまっている

明らかに、弥生との空いた時間が何かを変えてしまったんだ



俺はゆっくり立ち上がって、小さな覗き窓から椿を覗いた

でも中は真っ暗で何も見えない



仕方なく鍵を開け、俺は扉の中に入った




中にはぐっすり眠っている椿の姿があった

隣に座り、椿の髪を撫でる

髪を撫でているそばから、俺の指が何かを感じ取ってゾクゾクする感覚が背中を走る

彼女の髪から指が離れない…

ずっと…

ずっと、



俺はこうしたかった


いや、これだけじゃなくてもっと………



気づけば俺の唇は、彼女の瞼へ


「ん…」

椿の甘い声が部屋を響かせた気がした