父親を憧れの対象として見るなんて

俺とは逆だ…

自分で選んで、父親と同じ職業を選ぶ…



その名の通り太陽が眩しくて、反面羨ましさから嫉妬さえ覚えた


アイツが太陽なら、俺は月だろうか…

うっすらとしか輝けない…

自分では輝けない…













「無事に終わったんですね…」

「うん。すぐにテレビで見ることができるよ」

「ありがとう…彼を見ると勇気がでるから…」

キレイな笑顔で俺を見つめた

一瞬、その笑顔をめちゃくちゃにしてしまいたい衝動を懸命に抑え込む



「来週…父が帰ってくる…それで…」

「一回目…ですね?」

彼女がお見通しの目で俺を見た



「ごめん…」

「全さんが悪い訳じゃないでしょ?」

「でも…」

「私なら大丈夫です…
だけど…」

「だけど?」

「望む通りになればいいけど」

彼女が遠い目でまた足を見つめる

親父は一体どこでそんな変な伝説を聞いたのだろうか?

いや、言い伝えか?

どっちにしても解らないし、理解が出来ない…
















若返りの術だなんて…