「土方さん・・・。」







私がそう言うとやっと土方さんは抱き締める腕をといてくれた。









顔を見るとそこには鬼の副長の土方さんの顔では無く、涙を流した土方さんだった。









私はそっと土方さんの頬に手を当てる。









「ごめんね。土方さん・・・。本当にごめんなさい。」







私が謝ると土方さんは私の手をギュッと握り締め、







「俺の方こそ悪かった・・・。お前がここまで追い込まれているのを気付いてやれなくて・・・。未来の事を知っているお前はきっとこの先に起こる事を誰にも言えず、その不安も誰にも言う事が出来ずきっと苦しかっただろう・・・。それなのに・・・」







「謝らないで?土方さんは悪くない。弱い私が悪いの・・・。だから、これからは強くなるから・・・だからまた土方さんの傍にいていい?」








私がそう聞くと・・・






「当たり前だろ。もう絶対に俺の傍を離れないでくれ・・・。」