ネームプレートを確かめて、私は息を整えてから、

「入ります…」と告げて、病室の扉をひらいた。

病室の一番窓ぎわのベッド、

夏の風にはためくカーテンの向こうに、

数ヶ月ぶりに見る、先生の姿があった。