「悪かったよ……」

と、先生は、もう一度くり返した。

「今さら、悪かったって言うんなら、

どうして言ってくれなかったの?

妹さんのことも、辞めることも、

私にはなんにも教えてくれなかったじゃない!」

泣いてわめく私に、

先生は、三度目の「悪かった……」を言って、

それから、「……妹のことは、嘘だ」と、告げた。