「ちょっと、こっちに来い」

先生が言い、私を引っ張っていく。

「離してよ!」

「いいから、来い!」

いつにない、先生の怒鳴りつけるような口調に、私は口をつぐんだ。

黙りこくる私を、先生が屋上へとつれていった。

「…ここなら、誰も来ない…」

先生が、そう呟いて、やっと手を離した。