放課後の図書室の一角

中には、他に誰もいない。


「先生……」

私は、小さく呼んで、先生の胸に顔をうずめた。

「宮地……」

先生の言葉が、頭の上から聞こえた。

「ダメだろ……」

口ではそう言うけれど、先生は私を引き離そうとはしなかった。