「私も、手伝ってあげようか?」

「うん…そうだな……じゃあ、治療の終わった患者さんたちを、

ベッドに戻してもらえるか?」

「はい、先生!」

患者さん=本をまとめて本棚に返していきながら、

「先生らしいな……」

と、私は思っていた。

先生らしい、子どもみたいなかわいい表現。

私の思いつきなんかに、すぐに乗ってきてくれる、そんなやさしい先生が、

本当に大好きだと思った。