「そろそろ行った方がよくないか?」
あの日から一週間が過ぎた頃、ふいにタクが言った。
そうか、もう一週間なんだ。
気がつくと無断欠勤。
いや、ほんというと、
気が付かなかったわけじゃないけれど、
どうしても行く気になれなかった。
恐かった。
少しでもタクから離れたら、
戻ってきた時、消えてるかもしれない。
ずっと私は、そんな恐怖観念にかられていた。
「大丈夫だよ」
「大丈夫じゃない」
「どこにも行かないよ」
タクが笑う。憎らしいぐらい無邪気な笑顔だ。
「行かない」
「ああ、行かないよ、約束する」
「違う」
「ん?」
「仕事」
しょうがないなぁ、と大げさなため息をつき、
タクは私の頭のうえにぽんと手を乗せる。
そしてクシャクシャする。
私がこれに弱いことを知っているのだ。
あの日から一週間が過ぎた頃、ふいにタクが言った。
そうか、もう一週間なんだ。
気がつくと無断欠勤。
いや、ほんというと、
気が付かなかったわけじゃないけれど、
どうしても行く気になれなかった。
恐かった。
少しでもタクから離れたら、
戻ってきた時、消えてるかもしれない。
ずっと私は、そんな恐怖観念にかられていた。
「大丈夫だよ」
「大丈夫じゃない」
「どこにも行かないよ」
タクが笑う。憎らしいぐらい無邪気な笑顔だ。
「行かない」
「ああ、行かないよ、約束する」
「違う」
「ん?」
「仕事」
しょうがないなぁ、と大げさなため息をつき、
タクは私の頭のうえにぽんと手を乗せる。
そしてクシャクシャする。
私がこれに弱いことを知っているのだ。

