「別に、守ってもらう必要なんて無いと思うけど…」
何考えてんだろ、お祖父様は。
「桜井財閥のお嬢様を狙う男はこの学園にも山ほどいます。結衣様は容姿もモデル並ですし。危険、なんですよ」
…あたし身長低いけど。
それに、何が『危険』なの?
そんなあたしを見て、東堂蓮は軽くため息をついた。
「お前、超鈍感。男子生徒に襲われたらどーすんだよ」
「は…」
出た出た裏の顔。
あたしは負けじと睨み返す。
でも東堂蓮は気にせず話す。
「俺らだって、そんな面倒な話受ける気なんてなかったけど」
そう言って、東堂蓮は離れてあたしを見下ろす。
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