男子は田中 海(たなか かい)。コイツは話した事があまりないから、よく分からないが山地とは知り合いらしい。

大人しくて、口数は少ない。でも、身長はかなりある。軽く180センチはある。

そして、残りは女子だ。橘 梨香(たちばな りか)。栗色の髪の毛でショートカット。元気があって、長月や高円寺とは仲が良い。

そして、相田 舞(あいだ まい)。この女子はとても大人な女子だ。冷静沈着、容姿端麗でクラス委員だ。

ツヤのある黒髪はセミロングでストレート。眼鏡がより清楚な感じを醸し出す。

何故か装飾係の担当を選んだ。でも、好都合だ。まとめる役がいなきゃ仕事も進められないし。

「で。宜しくついでに何すりゃいいわけ?」

別に宜しくも言ってないのに関わらず何をいきなり切り出してんだ山地。

「取り敢えず、壁には黒幕が必要ね」

それに相田が答える。どうやら、山地は相田にも面識があるらしい。この性格から山地は顔が広い。

「じゃ、男子は黒幕調達ねっ!女子は計画練るからぁ!」

今度は橘が言った。

「なにぃ!梨香!男子が皆力持ちだと思ったら大間違いだぞ!」

「女子をパシらせるなんてサイテーよ!」

橘と山地は小学校から一緒らしく、家もまた近い幼馴染みらしい。

「あっ!パシりとか言ったろ今っ」

山地は放っておいて、俺は田中に聞いてみた。

「田中。黒幕とかある所知ってるか?」

「ううん。僕は知らないな」

「そっか。じゃあ、先生に聞いてみるか」

俺は端で椅子にドッカリと座る先生に声をかけた。

「先生ー」

「ん?何だ」

「黒幕とかある場所知らないスか?」