「忘れないで下さい。」
そのままの体制で紀琉はかぼそく呟いた。
まるで、捨てられた子猫のように。
紀琉は寂しそうにする。
「……。」
璃雨は何を言ったらいいのかも分からず、ただ黙っていた。
「…私と過ごした時間を忘れないで下さい。ずっとずっと、あなたの胸の中で閉まっていて下さい。」
…紀琉の声が震えているように感じる。
いつもは色っぽい声なのに、今の紀琉は幼い子供みたい。
雨に震える、子供。
璃雨は、何も返事をしなかった。
ただ…無意識の内に自分のおでこを紀琉の頭にのせていた。
紀琉のシャンプーの匂いが鼻に広がる。
…紀琉。
なんでそんな事言うの?
忘れないでなんて。
分かってるの?
紀琉の未来に璃雨はいないんだよ。
璃雨はもうすぐ死ぬの。
この世からおさばらして、灰になるの。
死んだら天国にいけるなんて、嘘だと思ってる。
灰になれば、私の全ては消えて思考もなくなる。
心も何もかも。
眠りにつくように、璃雨は永遠にいなくなる。
"あの人"に会うこともなく。
けど、これしかもう、選択肢がないの。
もう、どうしたらいいのか分からないの。
璃雨の心の中はごちゃ混ぜで、"あの人"の死もちゃんと受け入れられてないのに。
…分からないんだよ。
…紀琉。
だから、そんな事言わないで欲しい。
璃雨の全ては、あなたが覚えていてほしいの。
璃雨の笑顔も、璃雨の仕草も、璃雨の言葉も、璃雨の声も。
璃雨がこの世でちゃんと生きてたっていう、証拠になってほしいの。
そのままの体制で紀琉はかぼそく呟いた。
まるで、捨てられた子猫のように。
紀琉は寂しそうにする。
「……。」
璃雨は何を言ったらいいのかも分からず、ただ黙っていた。
「…私と過ごした時間を忘れないで下さい。ずっとずっと、あなたの胸の中で閉まっていて下さい。」
…紀琉の声が震えているように感じる。
いつもは色っぽい声なのに、今の紀琉は幼い子供みたい。
雨に震える、子供。
璃雨は、何も返事をしなかった。
ただ…無意識の内に自分のおでこを紀琉の頭にのせていた。
紀琉のシャンプーの匂いが鼻に広がる。
…紀琉。
なんでそんな事言うの?
忘れないでなんて。
分かってるの?
紀琉の未来に璃雨はいないんだよ。
璃雨はもうすぐ死ぬの。
この世からおさばらして、灰になるの。
死んだら天国にいけるなんて、嘘だと思ってる。
灰になれば、私の全ては消えて思考もなくなる。
心も何もかも。
眠りにつくように、璃雨は永遠にいなくなる。
"あの人"に会うこともなく。
けど、これしかもう、選択肢がないの。
もう、どうしたらいいのか分からないの。
璃雨の心の中はごちゃ混ぜで、"あの人"の死もちゃんと受け入れられてないのに。
…分からないんだよ。
…紀琉。
だから、そんな事言わないで欲しい。
璃雨の全ては、あなたが覚えていてほしいの。
璃雨の笑顔も、璃雨の仕草も、璃雨の言葉も、璃雨の声も。
璃雨がこの世でちゃんと生きてたっていう、証拠になってほしいの。

