「おお、アラッキーが覚醒した」

「アラッキー速い!速いぞ!!」

「今年の春杯はいただきだアラッキー」

「ああ!アラッキーバテてきた」

「アラッキーは星になって燃え尽きたようだ」

「流星のアラッキー…君のことは忘れない」

「あ、ラッキー」

「言うとおもった。」

「ばーか」


口々に好き勝手なことを言った後、洒落を言った一人を小突きながら集団は通り過ぎていく。

俺は全体力を使いきり、着いていくのに必死になった。


何も考えない。
何も考えてはいけない。


その日から、俺はアラッキーと呼ばれるようになった。