どうしよ....
私はただただ、怖くて
部屋の電気を消し、毛布に包まった。



「....怖い....お母さん、来ないで....」



私の願いは空しく、カチャリと
私のドアノブの音が聞こえる。



恐怖で顔を引きつらせた....






「プリ帳持ってきたの。
 朋子のも見して。」



家に遊びに来た咲月は、
例のはんなり笑顔を浮かべながら、
私に顔を近づける。



彼女のまるで磨いてあるように
ピカピカなプリクラ帳。



小学校時代からお揃いの物....
中学2年生になってもこんなに
真新しく見えるなんて───....



咲月のピカピカなプリ帳と、
私のボロボロなプリ帳。



それは、まるで、
私と咲月を表しているかのようだった。



「ごめんね、イトコに貸しちゃったの。」



咄嗟に出てきた嘘を、彼女は
信じてくれたみたいで、そう....と
心底がっかりしたような顔をしていた。