書き終えて、もう一度読み通す....



利き手じゃない右手で書いたんだから、
もちろんぐちゃぐちゃだ。



男子ってこんなに字汚いのか?
って思える程だもんね。



それを丁寧に四角折りにすると、
咲月は朋子のロッカーを開け、
上履きの中にそっとしまい込んだ。



少しだけ展開が早すぎるかなって
思ったけど、楽しすぎるから
やめられない。



....私は悪魔ですか?



そして、大急ぎで生徒会ルームに向かう。
今日生徒会で会議があるのは本当だった。



咲月は生徒会で書記を務めている。



「おはようございます。」



ノックをゆっくり2回し、
挨拶をしながらドアを開けた。



「あ、おはようございます!」



と中1の後輩たちが、慌てて立ち上がり、
咲月に向かってお辞儀をする。



咲月は柔らかく微笑み、
先輩がまだ来ていないことを確認し、
ホッと一息ついた。