「あ、朋子おはよう。
 昨日はありがと。
 それで、プリ帳持ってきた?」



どうして咲月はそんなにプリ帳に
拘るのだろうか。



「え、えと、ごめんね。
 持ってきてないの。」



もしかして、やっぱり私のプリクラ帳が
ボロボロである事を知っているの?



でも、方法は一通りしかないよ。



───お母さんが咲月に教えた?



「分かった。
 全然気にしてないから大丈夫だよ。」



彼女は優しくそう答えるけど、
私は少しだけ心配....



咲月がこんな小さなことに拘るなんて、
よっぽどの訳がないとありえないでしょ?



だけど、こんな不安も
すぐに吹き飛ぶ出来事が起こったんだ。



吹き飛ぶって言ったらおかしいかな、
忘れちゃうような、凄い出来事って
言った方が良いかな....