「しかしあの手配書のリオンむちゃくちゃ極悪人の顔してたわね」
「あぁあれ」
「なんであんなカメラ写り最悪なの、普段マヌケ面してる………………」
「……どうした?」
話していた途中で口を噤み表情が変わり後ろを振り返る青空に釣られてアルタも振り返るがそこには普通に街並みが広がるだけだ。
しかし青空は歩くスピードを上げてピリピリした雰囲気を纏始めた。
「つけられてる」
「はあ!?」
「ばっか声がでかい」
「さっきのおっさんじゃないのか」
「違う足音が複数で、言っちゃ悪いが尾行がど下手姿隠しゃ良いもんじゃないんだよ」
ふんと鼻で笑う青空だがアルタは尾行してる奴らの正体に心当たりがあり顔を強ばらせる。
「まさかジェスー一味じゃ」
「何それジェスチャー?」
「違う、こんな時にふざけんなよジェスー一味はキャプテンと同ランクの賞金首のジェスー・ウィンスリっつー奴が率いる俺らと同じ空賊団」
「ふぅん」
「もっと危機感持てよ!」
焦るアルタをよそに青空は冷静に………いやふざけていた。
「私達モテモテね」
「馬鹿じゃねーの!!」

