「………悪い」
もう一度顔を上げ謝るリオン
「……いや、別に」
「守るとか言いながら変な奴に食われて」
「あっ……そっち!?」
「はっ?」
青空の言葉にリオンは間の抜けた返事を返す。
「てっきり殴った事に謝ってるのかと」
「あぁ…………わりぃ」
「なっ、何そのやる気ない謝罪!」
じんじん熱を持ち始めたほっぺたをさすりなが目の前に居るリオンを睨みあげる、しかし睨まれているリオンはさっきまでの深い謝罪や真剣さなど微塵も感じさせないやる気ない態度にさっきまでのドキドキがどこかに飛んでいった。
「痛いんだからね!!」
「しょうがねぇだろ助けだそうとして必死だったんだから」
その台詞の言葉に青空はニヤリと口角がつり上がり
それを見てリオンの眉根が寄る。
「必死だったんだ」
「ぐ………」
自分で言って、後から言葉に隠れた心理に気が付き言葉が出ない。

