黒と白を基調にした広々としたリビングには 僕の大好きな観葉植物パキラが生き生きと葉を輝かせている。 物音は気のせいかとゆったりしたソファに身を沈め、 テーブル上の新聞を手に取り、 我が社の株価の動向をチェックした。 コポコポと呟くコーヒーメーカーの音が朝を感じさせる。 「もう起きていらしたんですね、広樹さん。 今日は朝食召し上がりますか?」 新聞に気を取られていた僕は 側に近づいてくる女に全く気付かなかった。 女はゆらゆらと湯気を立ち上らせるコーヒーを僕の前に置いた。 この女誰だ?