しばらく話してからファミレスを出て歩き出した時ナミがポツリと呟いた

「ねぇ…あれって…あつしさんじゃない?なんか女の人と一緒に居るっぽいんだけど…」

「えっ?そんなはずないよ。あつし今日仕事の日だもん。見間違いじゃない?」


そう返事をしながらナミが指さす方をみる

そこには確かにあつしがいた


隣には見覚えのある女の人

一緒に居た女の人はさやかさんだった

「ホントだ…あつしだ…でも隣の人はあつしのイトコのさやかさんって人だよ」

「何だ〜。浮気かと思ってびっくりしたよ〜!イトコなら違うね!浮気だったらあたしが殴りに行ってたよ!」



「でも何で私に仕事なんて嘘ついたのかな?」


「もしかしたら明日のあみのプレゼント買うために嘘ついたんじゃない?きっとビックリさせたかったんじゃないかな?」


「そっかあ!よくドラマとかで見るパターンだね!」

「そうそう!声かけたりしたらあつしさんの努力が無駄になっちゃうから気づかなかった振りして帰ろうか?」

ナミの言葉に納得したフリをしてまた歩き出した

でも…

でもね…


私気付いちゃったんだ


いつもは小指にしてたあの指輪を…