あたしは郁に手を引かれながら下に向かった。 「あ、郁。そこら辺にある洗濯物あたしの部屋に入れといてー」 階段の近くに不造作に置かれていた夏姉の衣類。 「…えっ?」 夏姉。 言うのが遅すぎたね。 さっき叫んでたときに言っといて欲しかったよ。 郁は足元にあった服に気づかなかったらしく、気づいた時には洗濯物は足に踏まれていた。 「…あっ…!?」 「きゃあっ!?」 あたしたちは衣類とともに階段から転がり落ちた。 .