神人~神人になった理由~

「もしそうなら、魔獣の気配でバースは分かるでしょ?」
「確かに…」
魔獣の気配も分からないんじゃ神人失格だ。
「で?お前はどう思うんだ?」
バースが話を促す。
「うん…。この結界を張ってる奴が、魔獣がこの街に入る時だけ結界の力を弱めてると思う。だから、きっとそいつは近くにいるよ。それに…」
「何だよ」
「この結界、たまに弱くなってる気がする」
「え?」
バースは結界に手を当てよく見てみるが、あまり変わってない気がする。
「そうか?変わらないぞ」
だがジュリアは首を振った。