普段、怒らない人が怒ると怖いって言うのはこういう事なんだと思う。


おばさんもおじさんの顔を見て固まってる。


「わ、分かったわよ。」


それだけ言うとおばさんは逃げるように店を出ていってしまった。


残されたあたし達。


「菫…今まで、いろいろとすまなかったな。
本当はお前を助けてやりたかったんだが、何もしてやれなくて本当にすまなかった。」


そう言って深々と頭を下げたおじさん。


「おじさん、やめてよ…。頭を上げて。」


「あいつも本当は悪い奴じゃないんだよ。
昔からおじさんの親とかとあんまり仲良くなくてな…俺が菫の事を引き取りたいっていうのが気に入らなかったみたいで、何かと辛い思いをさせてしまって。」