玄関のドアに付いてる覗き穴を覗いたあたしは一瞬にして凍りついた。


玄関のドアの向こうに居る人物…


それは、パパとママが死んじゃってから高校生になるまでの間にお世話になった親戚のおばさんだった。


なんで!?どうしてこの部屋におばさんが来るの?


次々に思い出される辛い過去。


手の震えが止まらない。


どうしよう…できることなら居留守を使いたい。


そう思って玄関を開けないあたしにイライラしてるのか


―――ドンッ!ドンッ!ドンッ!―――


おばさんは力強くドアを叩いて


「菫!居るのは分かってんだよっ!早く出てきなさい!!」