「教職の免許は3人ともとったが、月山君だけ研究への道へ進んだんだったかな。まぁ、そんなことはどうでもいいさ。とにかく宮城先生、行事のときはもっと自覚して行動してくださいよ。」
「…はい。すみませんでした…」
竹下春夫は宮城の返事を聞くか聞かないか、自分の話だけ終わると職員室を出て行ってしまった。
稔は竹下春夫が桜の父親と昔からの知り合いであったことにも驚いたが、宮城も岸和田までもがそうであったことに動揺を隠せなかった。
竹下春夫は桜の事情を知らないからともかくとして、宮城も岸和田もこれまであれだけ相談し、事情を話していたのだから、桜の父親と知り合いであったのならなぜ言ってくれなかったのだろう…。
稔はそんな疑念の中、何気なく宮城の机を見た。すると机のカバーの中に、1枚の写真が挟まっているのが目にとまった。
桜のペンダントに入っている写真だ。
どういうことだろうか…。
「あと…。」
稔達を聞いている職員が、吉永と宮城だけになったのを確認して、桜がふいに話し始めた。
「なんだ?」
「あの…。あの火事で私、思い出したことがあるんです…。」
「…はい。すみませんでした…」
竹下春夫は宮城の返事を聞くか聞かないか、自分の話だけ終わると職員室を出て行ってしまった。
稔は竹下春夫が桜の父親と昔からの知り合いであったことにも驚いたが、宮城も岸和田までもがそうであったことに動揺を隠せなかった。
竹下春夫は桜の事情を知らないからともかくとして、宮城も岸和田もこれまであれだけ相談し、事情を話していたのだから、桜の父親と知り合いであったのならなぜ言ってくれなかったのだろう…。
稔はそんな疑念の中、何気なく宮城の机を見た。すると机のカバーの中に、1枚の写真が挟まっているのが目にとまった。
桜のペンダントに入っている写真だ。
どういうことだろうか…。
「あと…。」
稔達を聞いている職員が、吉永と宮城だけになったのを確認して、桜がふいに話し始めた。
「なんだ?」
「あの…。あの火事で私、思い出したことがあるんです…。」

