声が
違う…

似ているけど

オレの目の前に
立っているのは
子馬ルナじゃない…

めっちゃ似ているけど
彼女じゃない…


「あのぉ
あなた様に
お願いが
ございます」


なんだ?
この
やたらていねいな
やたらスローな
口調は?



「カグヤって
姫じゃあるまいし」
オレは
ぼそっと
独り言を言った。

そしたら
目の前の
ピンク女は
目を
まん丸に見開いて

「まあ
なぜですの?
わたくしのこと、
知っていらっしゃいますの?」

「は?」

「わたくし
実は
姫なんですのよ。
ほんとは
内緒なんですの…
でも
あなたさまは
やはり
おわかりに
なるのですね…」


???


わけがわかんねえ…
まったく
意味不明

オレは
ただ
そのピンク色の
でかいリボンを
ぼんやり
見ていた。