それから1週間. . .
優紀はまだ粘っていた。
あーんな事やこーんな事
毎晩徹夜で考えても
あっさりとトラップを
通り抜ける輝羅。
←トラップって. . .


「. . . カツ丼食いた-----い!!」
←眠ってます。何回も言いますけど
これでも恋する乙女です。
ついでに、とっくに1時間目 終了

「早く起きて!!」
「ふぁ~アキラちゃん起こしてくれたの??」
輝羅は優紀から目をそらして言った。
「次、移動教室だから。早く行こう
                  優紀。」

「いまなんて?」
「いいから早く!!!!」
「うん!!!!!!!!!!!!」
”藤岡優紀(12)仲山輝羅(13)を粘り殺しましたぁ~嬉”

優紀が1人で浮かれている間
輝羅は春日が教室を見ている事に
気がついた。
「覗き見はよしてよね。」
「覗き見するつもりじゃなかったんだけどなぁ~
ただ、アホ女を起こしに行こうとしたら. . . 」
「あっ!!!春日だぁ~☆春日は何か忘れ物?」
「まぁーうん。」

「しつこかっただろ??優紀。」
「殺したくなるくらい
しつこかったわ フフッ」
←春日は輝羅の殺気に気付いているが
当の本人は全く気付いていない。

「はやくぅ~」
←支度が終わったらしい。
”アイツが1番迷惑かけてんのに、俺等より
先走って「はやくぅ~」だと!?”
「調子のんな!!アホ女!!!!!」
「うふふっ」


その時、初めて私は
アキラちゃんの笑顔を
見たと思う。



それはまだ桜が咲いて
間もない時だった。