「おいで、お前のうちを探さないと」


いつもなら黙って従うオレではない。

けど身体の奥にある何かがオレに行けと言った。


本能に従うのが本来の動物、獣の姿だ。


女についてオレが行った所は、警察署だった。


「捨犬だって?そりゃあ酷いことをする飼い主もいたものだ」

「まだ決まってない。迷い犬みたいだ。首輪にダグが付いている」


綺麗な顔とは不釣り合いな粗野な話し方をする女だ。