「いらっしゃいませ―」
「すっげ―!!」
ずっと感動してる佐藤君はほっといて、アキと和君を見ると2人で仲良く買い物をしていた。
「なんか、居づらい…。」
もう、出よっかな…。
ドアの方に向かうと声を掛けられた。
「今日は見ていかないんですか??」
…あ!いつもの店員さん。
「あ、はい。
なんか、居づらくて…」
「革手袋、喜んでくれた?」
「え?覚えてたんですか?」
「勿論!」
スゴいな〜…
「とても喜んでくれました。」
「それは良かったね!」
「はい。」
「ところで、そのリストバンド…かなり使ってる?」
手首の傷跡を隠す為にはめているリストバンドはかなり汚れている。
「あ、これしか持ってなくて…。」
「じゃあ、これとかどう?」
手渡されたリストバンドは白くて、女の子でも似合うようだった。
「あ、いいですね…。
じゃあ、これ下さい。」
「ありがとうございます。」
「カノ!ゴメンね!!」
レジで清算してると後ろからアキが駆け寄ってきた。
「アキ!!今は!!」
佐藤君が…!
アキも気づいたんだろう。佐藤君が離れたところにいることを確認して胸をなで下ろした。
「ゴメ〜ン;;」
「いいよ!怒鳴ってゴメンね!」
「何か買ったのか?」
「うん、…リストバンド」
「……そうか。」