「そりゃあ……出来なくもないと思う……けど……誰か、あてでもいるの??」

竹下医師は、嫌味とかではなく、本当に純粋に疑問に感じているといった風な顔をして尋ねてきた。

「いえ……!そういう、訳ではな いんで、すけど……竹下先生は明日明後日の手術も忙しいでしょうし、お手を煩わせたくないなあ、と……」

決して嘘ではないが、なんだかとってつけたような答え方になってしまった。

「忙しいのは君も一緒じゃないかー!……まあ、何かあてがあるならそうしてもらっても構わんし、僕にたのみに来てもらってもいいよ。その辺は君に任すってことで!」

そういって、俺の肩に手を置いて、竹下医師は颯爽と去っていった。