そこに載っていた、彼女の履歴書。
綺麗で、繊細な字で書かれた、柊しおり の文字。
そして、あの頃の面影を残したまま、少し大人になった彼女の写真。
やっぱり、思い過ごしなんかじゃなかった。

間違いない。
間違いなく、あの、柊しおりが、
俺のーーー恋い焦がれていた彼女が、

俺と同じ病院で勤務しているのだ。


その瞬間、俺の鼓動は太鼓のような激しいリズムを突然奏で始めた。

彼女が……ここに……!

俺は、信じられない気持ちと、でも、嬉しい気持ちが大きくうわまわって、何だか今にも叫びそうになった。

「あのー、お知り合いか何かですか?」

目の前の女性看護師が訝しげに私をのぞきこんだ。

「あ、いえいえ、ちょっと、色々ありまして。……た、大したことでもないんですよ。知り合いでもないですし。すみません、御手数おかけしました。」
そういって、俺は書類を彼女に返し、足早にその場をあとにした。
ヤバイ……顔に出てたのかな??
両手で顔を覆い、顔をつねった。

間違いないのだ。これは、夢なんかじゃない。

彼女が、ここにいる。

再会ーーしたのだ。