何だか、寝言を言っている。 幸せそうな笑顔を浮かべながら。 何か楽しい夢でも見てるのかな…。 そんな事を思っている内に彼女は、ん―っ、と伸びをして、目を覚ました。 「やっと、起きましたか。」 それが俺の彼女に対する第一声。 戸惑いを悟られないように、いつもの様に鉄の仮面をかぶり、無表情でそう発した。 それにしても、何て声をかけていいか分からなかった。