――ミーンミーンミン…




蝉の賑やかなお喋りで目が覚めた。


もう、蝉がうるさくないている。

今日はその鳴き声がいつもより一段と騒がしく感じる。







今日からが、本当の戦い。

俺と俺との、戦い。


彼女のいない日々に、耐えられるか。








彼女はいなくとも…俺は働き続けなければいけない。

病院は、昨日と同じく動き続けるのだから。







はぁ。

とりあえず…準備するか…。


ん―、と背伸びをし、立ち上がって歯を磨きに行った。