半分の瓦をヘンゼルに任せて、グレーテルは煙突によじ登りました。 スポンジケーキの煙突から、わたあめの煙が立ち込めます。 グレーテルは、煙突はおろか、出てくるわたあめまで、次々に食べてしまいました。 「魔女様、どのタイミングで出ていきますか?」 助手が耳打ちすると、魔女は言います。 「まぁまぁ、お待ちって言ってるじゃないか。 このお菓子を全て食べられたとしても、まだ家の中に、山のようなケーキが用意してあるんだからね…。 今夜はディナーになりそうだね…。 ヒヒヒヒヒ…。」