引きずられながら、連れて来させられたのは上官の人達や、代表取締役代理の人がよく会議をする部屋だった。

あたしみたいな身分の低い奴なんかは入っちゃいけない場所なはず…

だが、何故あたしはここにいるのだろう?


「今日からお前はIDになる」


一息ついての突然の声。状況が良く理解できずに首を傾ける。ID…ID…インダストリアルデザイン科!?


「お、え、お緒方副部長!」

「分かったから日本語で喋ってくれ」

「喋ってるじゃないですか!ってんなことどーでもいい!ええ!?インダストリアルデザイン科ぁ!あたしなんかが?」


情緒不安定。今のあたしにはこの言葉がぴったりだ。


「そうだ」

「うぇおわわわ!」

「一体何語だよ」