「最近ねー野球がすっごーい分かるようになったんだ」


「ははっ、例のプロ野球ゲームか?」


「そうそう!」


あたしはパチンと両手を叩き合わせて、笑った。



「あれで、コンピューターVSコンピューターの試合を見て、勉強するの!」


「お前、バカかよ!コンピューター同士の試合の何が楽しいんだ」


「いやー、あいつ等、結構良い試合するんすよー」


陸はハッと笑った。


どうやら、あたしに呆れたみたい。


何で呆れるのかは、分からないけどね。



「あー、マジ腹減ったぁ。校長、話長いんだよぉ…、腹も減りますわ」


「そこに何で校長が出てくんのかは知んねぇけど、腹は減ったな」



バゴンッ!


バゴンッ!


「痛っ!」


「いってー!」


あたしと陸の頭に突然、何者かに殴られた。


上を見上げると、担任の先生。



どうやら、先生が黒板消しの角であたしと陸の頭を叩いたようだ。


「げーもう先生、サイテー!チョークの粉が頭についたぁ」



「最低なのはお前らだろ!全く、何回言っても聞かない…。転入生にあまり恥を見せるな!」


へっ?


転入生…?