* *
球場につくと、もう人がいっぱいいた。
電車の中より、すごいわ…っ。
「あ、もう内野席は完売みたいやな。外野席ってことは、芝生座りか。つれー」
なっちゃんがそう言った。
「え、芝生?」
「あっついぞー」
なっちゃんが太陽を睨む。
「えーやだやだやだぁ」
「知るか、んなもん」
芝生とか…
お尻痛くなっちゃうじゃないかぁ!
「焼けるなぁ。喧嘩するつもりで来たから、日焼け止め塗ってへんわ」
「え、男のくせにそんなのにこだわってんの!?うっわー、きもっ」
あたしは両手で口を隠し、大袈裟にひいてみる。
すると、なっちゃんの冷たい視線があたしの瞳を捕えた。
「ごっ、ごめんなさい」
あんな瞳されたら、謝るしかないじゃないかぁ!
こっ、この冷血男め!
「…それが好きな男に対する態度かよ」
なっちゃんがポケットに手を突っ込み、そう言った。
……なっ
なっちゃんの一言で、顔から火がでそうなくらい真っ赤になる。
そっ、そんなの直球で言っちゃいます!?

