「……でも、俺諦めないよ!」


陸が飲み干したコップをテーブルの上に置いた。



「野球も、恋も、全部大事だけん。捨てるもんなんてないけん!」


陸の喋り方につい笑ってしまった。



「アンタどこの人よ」


「え?一応、関西人ですよ?」


「今の九州の人の喋り方じゃない」


「同じ日本人だからいいじゃないか!」


陸がペロッと舌をだす。



「よくわからんなぁ。関西人のくせに、関西弁喋らんくせに」


「へへっ。いいじゃん」


店員があたし達の注文したジュースを届ける。


陸はそのジュースを手に取り、すぐ飲み始めた。



「明日、13時だから」


「それ電話でも聞いたよ」



「えー。じゃぁ、もう何も話す事なんてねーよ」


陸が口をとがらした。


何なんだ…。この男は…。



「…ねぇ、聞きたくないの?」


「ん、何が?」


次に運ばれてきたパスタに陸は、歓声をあげた。


そして、フォークをもち、満面の笑みで口に運ぶ。



「告白の返事」