* *


「なっちゃん、なっちゃん!」


あたしは気絶しているなっちゃんの頬をひっぱたく。


そのおかげで、なっちゃんの目がパッと開いた。


「あーっ、よかったあ!なっちゃん、なっちゃんのおかげでまたまた総合優勝しちゃったよっ!」


そう。

先程、総合優勝結果発表が行われ、見事あたし達クラスが2年連続優勝を勝ち取ったのだ。



「え、ああ。ってか、嫌な夢をみたもんだ」


なっちゃんは、今日本当よく頑張ったと思う。



「これから、あたし達クラスで打ち上げなんだ。なっちゃんも行こう?」


「はぁ?嫌や。一人だけ3年って虚しいやん」


…何を今更。



「みんななっちゃんには感謝してるの。てか、なっちゃんホストの経験とかあるでしょ!」



なっちゃんはやりかねない。


金の為、賭けの為なら何でもやる男だ。


「…お前、俺をいくつや思ってんねん。」


「だって、未成年でも煙草すったり、煙草を皮膚に押し付けたりするんだもん」


あたしがそう言うと、なっちゃんの凛々しい瞳がガッと大きく開く。


「煙草を皮膚に押し付ける…?お前、根性焼きの事知ってんのかよ」


あっ。

今、あたしは誤爆したんだ。



「……や、チラッと見ただけ」


「……あ、そう」