* *


「ねえ、明菜?」


「どーした、央」



やはり、あたし達クラスにはとんでもないほどの人数がおしかけてきている。



現在は、待ち時間45分で、教室の外ではまだかまだかと待ちわびている女子高生がたくさんいた。



「…休憩とりたいなっ」


「バーカ。女子に休憩なんてあるわけないでしょ!それにまだ2時間しかしてないよ?」


はぁ…。


労働時間ありすぎよ。


2時間だなんて…。


「帰宅部に立ち仕事は辛いですって」


あたしは、チラッと後ろを振り返る。


後ろは、ジュース飲んで喋ったり、お菓子つまんで、ワイワイワイワイ。


男子の方が圧倒的にラクじゃない!


「………よお」


表仕事をする陸が、あたし達のいる裏部屋に姿を現した。


「何よぉ。自分達ばーっか、ドンちゃん騒ぎして」


「いや…。したくなくても、しないといけないんだわ…」



……嫌味にしかきこえない。


悔しすぎる。



「…で、央に聞きたいことあんだけど…」


「何ですかねぇ?」