* *





毎日のように、蓮兄の仕事場に遊びに来てたくせに…。



……まあ、いつも喧嘩だけど。


まるで、避けられているように…。




「ねー…!?そこのお二人さんっ!?」



バシッと、頭を叩かれた。


そのおかげで、あたしは現実へと引き戻された。


目を開けると、そこにはオチビの明菜が呆れたように立っていて。



「安西君と、央!?2人そろって、最近らしくないよー?今日の学園祭くらい普通にしてよね」


「あーそうだ。今日は学園祭なのだ」



「だったねー」


あたしと陸は、お互い見合って微笑みあった。



「気持ち悪ッ!」


明菜が軽い悲鳴をあげると、周りから笑い声が聞こえる。



「でも、陸その姿意外と似合ってるよ?」


あたし達のクラスは今年はホストをやるらしい。


ほぼ男子校状態の東高の学園祭は、ほぼ他校の女子が訪れることが多い。



つまり、ホストは狙いやすい。



…プラス、女子はラクで終わる。


なんて、夢のようだ★