アナタさえ居なくなれば、わたしの汚れた心も体も解放されると信じていた。




でも違う……。




愛しくも憎くも……、



狭いわたしの世界を占めていたのは他でもないアナタだった。



昼間に見せる柔らかい顔も、




黙って抱かれるわたしを蔑む顔も、




わたしの総てだった。




わたしの中で息絶えたアナタ。




わたしの総てを自ら失ったわたしが求めるのは、




自由なんかじゃなくて、





永久にアナタの傍…………。




アナタに突き立てた短刀は、




気がつけばわたしの胸に刺さり、




腕の中で動かなくなったアナタに重なったわたしの意識はそれなり、途絶えた。








永久にアナタの傍に……。



-END-