長谷川さんが振り返った。




違うっ!!



あからさまに首をブンブン振るけど、長谷川さんは私のところにまでやって来て、


『彼氏いたんだ…』



ボソッと耳元で呟き、違うテーブルへ行ってしまった。


『ちがっ…』



否定したいのに…



『…アイツ…渚ちゃん狙いだね…』


って…私の肩に手を回し、いつもは笑顔なのに…


長谷川さんを真っ直ぐ見つめていた。





『なんでいるのよ!ってか、彼氏じゃないでしょ?』

肩に回っていた信平の手を振り払い、距離をとった。



『あぁ…未来のってつけ忘れた!』


っておどけて舌を出した。


あ〜ぁ…



長谷川さん、完全に誤解しちゃってる…。