―数時間後



…ピンポーン♪



玄関から聞こえる音に

ビクッと反応するあたし。


愁平だ…出なきゃ。


変じゃないよね?と、

独り言のように鏡に問いかけた。

鏡が答えてくれるはずもなく、

自分で自分に頷いてから

玄関に向かって走る。




『い、今出ます〜!』

ぎこちない返事をしてから

少し重い玄関の扉を開ける。