すると小さなため息が 耳に入った。 「愁平って呼んでってば」 寂しそうな声でおぐりん、じゃなくて 愁平がそう言った。 昨日あれから 気まずくなることもなくて 入学式のあと一緒に帰った。 ━…‥ 「北川、帰ろ?」 入学式が終わり、帰りの準備を しているとき、おぐりんがそう言った。