「はい。どうぞどうぞ」




いいのかなぁって顔をしてしんくんのお母さんの方を見ると


「ほら沙希ちゃん遠慮しないでやってみたら?私も沙希ちゃんの演奏聞いてみたいわ」



「でも…何年も吹いてないですし…」



「遠慮しなくていいですから」




ユーフォ担当の人は言う。




「それでは、お借りしますね」




久しぶりに持つユーフォは重たく感じた。
あたしよくこんな重たい楽器持てたよなぁ。




でも楽器を演奏する指の順番は忘れていない。